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望聞問切から診断分類へ

19世紀の医学は根本的な問題に直面していた。医師たちは同じ症状を見ているのに、診断が一人一人違う。ある医師は瘴気(悪い空気)だと言い、ある医師は体質の虚弱だと言い、ある医師は不運だと言う。

転機は1893年に訪れた。フランスの統計学者ジャック・ベルティヨン(Jacques Bertillon)はシカゴで開催された国際統計学会議で、初版の国際疾病分類表(Bertillon Classification of Causes of Death)を発表した。彼がしたことはシンプルだ。症状にコードを割り当てること。同じ発熱が、違う医師の目で別の病気ではなくなる。同じコード、同じ診断パスに対応する。

この分類表は後に世界保健機関(WHO)に引き継がれ、今日のICD(International Classification of Diseases)へと進化した。ベルティヨンの初版の161カテゴリから、2022年に導入されたICD-11では55,000を超える診断コードがある。医学の進歩はすべて、分類の細分化を伴っている。新しい疾病が識別され、新しい診断パスが構築される。

ICDは医師に「もっと注意深く見させる」ものではない。「見たものを同じフレームワークに入れる」ものだ。

同じフレームワークがもたらす変化は2つある。第一に、違う医師が同じ患者を見てもコミュニケーションできる。同じ言語を使っているから。第二に、違う病院、違う都市、違う年代のデータが比較できる。分類が共通だから。この2つの変化が、医学を個人の経験から科学へと変えた。

医学は半世紀かけて、個人の望聞問切から構造化された診断分類へと歩を進めた。あなたの今のフィードバック巡回は、まだ望聞問切の段階にある。

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